2020-07-12 Sun
”グァテマラ”は、このところNONAKAで 急激にファンが増えています。落ち着いていて 重みがあって、 キレイ過ぎなくてある程度”味のあそび”があるところが、
好まれるのかもしれません。
以前に申し上げたように、グァテマラという国は コーヒー栽培環境も 質の追求に関しても
頼りがいのある国で、
強調文国内には 8地域、それぞれ個性を持ったコーヒー栽培の地があります。
これは、グァテマラ国内の7万5000以上のコーヒー生産者を代表する組織である
『アナカフェ』(グァテマラ全国コーヒー協会) が認めた地域です。

今回紹介のグァテマラは、ウエウエテナンゴ地域の中でも高度が高い高い地にある農園、
ウィッツマティグ農園のもの。
しかも、ハニー製法(コーヒーの実を洗う段階である程度実を残し、そのまま乾燥)!
なんと、2005年度の The Exceptional Cup (グァテマラのいわば”グルメコーヒー”を選ぶ大会)で優勝した、
まろやかな高品質豆!
ウエウエテナンゴの、クチュマタン。
この町では、男性のファッションがかわいらしい


赤いストライプのパンツ!
ウエウエテナンゴ地域は、上図 8地域の中で最も高地にある地域です。
ウィッツマティグ農園は、その、ウエウエテナンゴの中でも 高い地域にあります。
高度は、1500m前後。
コーヒー農園は南側に面していて水はけがいいそうです。土はさらさら。
こんな断崖絶壁を登り登ったところに ウィッツマティグ農園ができたのは…
1957年の5月のこと、だそうです。
ホルヘルイス アルトゥヴェア レオラ さんが、
デモクラシア山脈の”チチナバビレッジ”にある”オックスベ”というところの農場を購入。
その時に、”Huitz Matig"(大きな丘)と名付けました。
ウエウエテナンゴ地域の最初のコーヒー生産者の一人である”オリビオチャベス”さんの専門知識を得て、始まりました。
没後は、ずっとずっと、子どもたちが後を継ぎ、
4世代続いているそうです。
ウィッツマティグ農園も 代々家族経営。
豆の精製処理に使う水も、農園内のきれいな湧き水を使うほど。
機械に頼らず、人間の手で 大事に丁寧に栽培しています。
(今、この農園の主は 現在は基本的にはグァテマラシティにいて、
農園のマネージメントは他の人が担っています。)
・・・本当にフレッシュな、ハッとするような風味です。
こんなに高品質で素敵なコーヒー豆なのに、
どうやらここのご主人は頑なな人。
前記の名誉、2005年の優勝の後、
いっさいコンテストに出さなくなりました。
そして、自分たちの栽培する豆たちの価値を本当に分かってくれる相手だけに
出荷するようになったそうです。
ふふ。いいですね(笑)
珈琲豆の焙煎販売という業務に関わる私も、ご主人のお気持ちが分かるような気がします。

グァテマラと言えば、落ち着いた苦み、風格を表す渋みが安心のコーヒーという感じですが、
このウィッツマティグは ハニー製法(上記参照)なだけあって、
見事にフレッシュな 美しく優しい酸味を楽しませてくれます。
苦み・渋味というよりは 甘くやさしいフルーツ感いっぱい、という風味です。
完全に冷めたら これまた透明でたまらなく美味しい、びっくり!
次回はもう、ウィツマティグ農園のものは入らないかもしれません、
ぜひ一度、お味見下さいね。

