■プロフィール

珈琲案内人りん

Author:珈琲案内人りん
珈琲豆屋の”案内人”やってます。
珈琲の味に限らず、珈琲の世界すべてが面白いので、
自分の中で、コーヒーにつながったことなど をつぶやいています。

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック

■月別アーカイブ
■カテゴリ
■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

溶け出すための準備タイム~第17回講習会
2ヶ月ぶりの、珈琲を美味しく淹れよう!講習会でした。

「自分で淹れると、苦いけど味が薄くて」美味しくないので、
講習会に参加。という、NさんとMさん。
「苦いけど味が薄い」というのが分かるってことは、すごいことです。

お2人それぞれに、淹れてもらってみました。

               

さて、
コーヒーの味って、何で決まるのでしょう?
よく耳にするのは、
苦味・酸味・甘味・コク・香り
あたりでしょうか。
この5個の言葉を色々うまいこと組み合わせて、商品名になっていたりしますね。
”苦味と香りの珈琲”
など、よく見かけます。

なんですけど、

 どの珈琲にも、良かれ悪しかれ、一応、苦味も香りもあるんですよね。
 ”香ばしい苦味”や”コクのある苦味””焦げっぽい苦味”、
 ”甘い香り”や”フルーティな香り”、”土臭い香り”など、
 ・・・だから「いい」苦味「いい」香り を、出し てやらなきゃ、美味しくはないわけです。
 そのためには、どんなのが「いい」のか、自分でわかってないといけないですね。


NさんもMさんも、求める「いい」が分かっているから、
自分が淹れると味が出ていない、というふうに思うわけです。
…まず、そこが一番大事です。

              


Mさんの味の薄さは、お湯を落とす場所が原因。
くるくる円状にお湯を落としているうちに、粉が周囲に盛り上がってくることが気になって、
フィルター沿いにお湯をかけてしまって
いたのでした。

それについては、以前このブログに書いた「フィルターの中のお湯の広がり方」を参考にしてもらって(あじのもと。)
Nさんの問題の方にいきましょう。



これも以前書きましたが、
珈琲の抽出のポイントは、最初の1分ほどに詰まっている」と。
1分の中ですることは、
お湯を落とす、蒸らす、そして1投目に入る、くらいでしたね。


では、
 お湯の量は?
 比重は?
 注ぐ強さは、
 まわす速さは…?


これは とてもとても大事なポイントです。


お湯の量。
  「湿らせる」「しみこませる」「ふやかす」くらいと考えましょう。
  蒸らすことで、味の成分の分子のまわりについた接着剤を溶かして緩めている、と考えて下さい。
  緩めないうちは、味、溶け出しません。
  多過ぎたら、ただのお湯がジャーと落ちちゃうんです。
  蒸らしをしないうちは、珈琲の味の成分は、溶け出していません。

ということは、

蒸らしのためのお湯の量は、”最低限”で いいのです!

そーっと、くるっと、お湯をのせたら、少しずつ浸みて浸みて、
下から”ぽたっ。”と落ちます、そのくらいでいいんです。
 このくらいでね。 ↓
IMG_0580.jpg

「ふやかしふやかし・・・」と思いながら、25秒~30秒、このままで見ていましょう。
そして、静かに中心から、1投目に入ります。


「ビタミンCは水に溶けやすい」と、よく耳にします。
そのように、味の成分の中でも、お湯に溶け出しやすい成分と、そうでないものがあります。
実は、上記にあげた”香ばしい苦み”や”焦げっぽい苦味”は、
溶け出しやすいのです。


Nさんのコーヒーが苦いだけで味が薄いのは、
「蒸らしのためのお湯の量が多すぎたため」でした。
味の成分の接着剤をゆるめる前に、お湯が降ってきたので、
とりあえず溶け出しやすい苦味だけがジャーと下に落ちてしまったのです。


 ちなみに、
  ”コク”というのは、単体(?)では感じられるものではありません。
  色々な味の成分が複雑に絡み合って生まれるものなんだそうです。
  だから、”コクのある苦味”は、ザーっと淹れると抽出できません。
  コクは、溶け出しにくい味 なのです。

            
この蒸らしポイントをおさえただけで、お2人のコーヒーの味には厚みが出て、
とっても美味しくなりました。


         


私、せっかちだから 待てない💦という方はたくさんいらっしゃいます。

 待たなきゃダメです。
 1分足らず です。
 1分だけ落ち着いて注ぎ、待って下さい。


   準備運動しないと、調子出ないんです (by珈琲豆)


                    焙煎珈房NONAKA



   

テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

珈琲を美味しく淹れよう!講習会 | 21:40:01 | トラックバック(0) | コメント(2)
EちゃんとMさん
今日は、嬉しいことがありました。
Eちゃんのコーヒーが、見つかったんです。

               


焙煎珈房NONAKAのお客様に、Eちゃんという人と、Mさんという人がいらっしゃいます。
初回は、暑い夏。突然ご来店。
コーヒーを購入するのではなく、飲みにいらしたのでした。



うちの店は、オシャレではなく、
かといって、怪しい面白そうな店構えでもありません。
目立たないし。
開店して1年半たった今でも、近所の方が「知らなかった」と入ってくるような、
とても普通の、

中にいる私たちも地味だし、
どちらかというと入るまで緊張するような店なのかもしれません。

そのせいか、NONAKAのお客様は、比較的年齢層が高いようです。
   ミュージシャンのコンサートで言うと、小田和正さんのコンサートの客層のような、
   ちょっと落ち着いちゃってるお客さまたち。



               


そんな店に、その2人は、とても明るく入ってこられました。
「コーヒー飲めるの?」
と。


   「オレ、これ。Eちゃんは?」
   
   「え、オレ…まだ…悩む」


Mさんは決断が早く、Eちゃんはじっと豆とPOPを見比べて悩んでいます。

   「酸味ダメなんです」
   「でも苦味とかじゃなくて、…こう。まろやかなやつ」

   「オレはね、甘い香りで、コクも少しあるやつ」


一生懸命伝えてくれる。


2杯ずつくらい飲み較べて、
「毎日来る!明日も来る!」
と言って、帰った。
(・・・そんな、翌日は、来なかったですけど。)

その後、6回くらい、ぽつっといらっしゃいました。
今日で 7回目かな。

Mさんは初来店の日に飲んだのがいきなり当たって、
Eちゃんはまだ求める味に巡り会っていないのでした。



…なんとか、諦めずに、求める味に辿り着いてほしいな…
ずっと、思っていました、
そしてこの前、
ある時ふと、あー、これだ!Eちゃんのは、これだ!と、ひらめきました。
今度、飲んでみてもらおう、
楽しみにしていました。


それが、今日でした。



        「あ オレ 今まででこれ一番

…いつもは見られない満足げな空気が、
Eちゃんの表情に少しだけ漂っていました。





こだわりのEちゃんと、
明るく振る舞いながら 実は ものすごい気遣いのMさん、

美味しい 不味い 分からない 
そんなふうに終わらせてしまわずに、


あぁ・・・
探し続けてくれて、 ありがとう。






りんのひとりごと | 21:57:29 | トラックバック(0) | コメント(2)
『嵐の前の』グァテマラ・サンタバーバラ
「グァテマラが好き」

と言われると、ぬぬっ!となります。
”グァテマラ”というコーヒーは、一般に強いコーヒーで、
いろんな種類を飲んでみて飲んでみて辿り着く、という位置にいる珈琲だと思うので。


サンタバーバラ」って、人の名前みたいでしょ、
これは、農園の名前です。
グァテマラ南部の、アンティグア地区にある農園です。

つまり、グァテマラ アンティグア地区 サンタバーバラ農園 でつくられたコーヒー、ってこと。

    babara2.jpg


火山に囲まれて存在する この農園。
火山灰の上に、枯れた植物や動物の死骸などの有機物が積み重なってできた土壌。
その土は、保水も排水もちょうどいいのだそうです。
コーヒー栽培には最適なんですね。


さぞ、濃い味を想像されるでしょう。
しかし、飲んでみると、
NONAKAで常時販売しているグァテマラよりも、強く感じないのです!

飲みやすい、と、みなさんおっしゃるのです、
そうです…もしかすると、「軽い」印象を受けるかもしれません。
じっくりと深い酸味が、なぜか消えているのです、
いえ!


 実は、ちょうど”隠れて”いるのです


そこは、焙煎との兼ね合い。
nonさんの、瞬時の判断です。

  向こうからやって来た酸味と、あちらから来た苦みが ちょうど出会って、
   ふっ!と立ち止まる境のところ!


で、焙煎を仕上げているのです。

だから、
深いのに軽く感じる、でも飲んだ後にコクの満足感が残るのです。

図にすると、こんな感じです↓
                      



しかしこれは、”nonakaブレンド”の『飲みやすさ』とは、明らかに異なります。
どう違うんだろう?


   nonakaブレンドは、穏やかに落ち着いた飲みやすさです。
   このサンタバーバラの飲みやすさは、実は、
   
      『嵐の前の静けさ』


      ちょっとあぶない感じ。
      えっ?なに?なんでここで風が止まる
   ・・・という感じの 飲みやすさ です。



グァテマラだもの。
どこかの村の長老 みたいな貫録のある豆だもの。
飲みやすいかもしれないけれど、単純じゃないです。


                  


ところで、


私も最近 混乱したのですが、
アメリカ カリフォルニア州にも、サンタバーバラ市 というのがあります。

が、

あのサンタバーバラじゃなくて、
中米グァテマラのアンティグア地区にある、サンタバーバラですよ。


  さて。
  コーヒー台風の目。
  体験してみましょうか。



                    焙煎珈房NONAKA





テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

ストレートコーヒー | 21:40:01 | トラックバック(0) | コメント(2)
コーヒーセレモニー
 珈琲が好きで、一生の多くの時間 珈琲とともに過ごした、
 という人が亡くなった時、
 その方を、珈琲で送った。

…そんな話を、ある本で、見ました。


  彼女は珈琲とともに生きた人だったから、
  珈琲豆の挽いたものを使ってお焼香しよう。

  お焼香の台に熱湯を入れたガラスの器を置き、
  その横に挽いた豆を置き、
  参列者に ひとつまみずつ、お湯に入れてもらう。

  珈琲の粉を焼くのではなく、

     『蒸香』。


   その故人は、珈琲の香りに包まれて、送られたそうです。


         


一生の最後を、珈琲に送ってもらうなんて、
素敵な最期、だったでしょうか。
どんなふうなんだろう、

その亡くなった方に、会ってみたい。






テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

珈琲の周りの「?」や出来事 | 21:20:45 | トラックバック(0) | コメント(2)
学園祭で、コーヒー、大活躍!
今年の2月にも見に行った、特別支援学校の学園祭。
今年度は、そんな寒い時期じゃなく、10月に開催。


本番の4~5日前に、予行演習したそうです。
その後、コーヒーの生豆を少し多めに買い込んで、
担当の先生は本番に臨みました。



すごい大盛況 だったそうです。
なんと、焙煎した豆が足りそうになくて
『こっちで焙煎しながら、あっちで喫茶』状態だったのだそうです!

  そう、この学校の学園祭カフェは、すごいのです!
  担当の先生が自ら焙煎した珈琲豆で、コーヒーを提供しているんです!


  特別支援学校の生徒さんたちは、1杯ずつ手で淹れることはできないけれど、
  大きなコーヒーマシーンを使って、珈琲を抽出しました。
  粉をはかり、フィルターに入れ、お湯を入れ、コーヒーをつくる。


     特別支援には、慣れるのに時間がかかる、新しいことをなかなか受け入れられない、
     そんな性質を持つ子が多いけれど、
     ひとつのことに集中することが得意な生徒さんもいて、
     この抽出作業もばっちりマスターした子がいるんですよ、

     と、先生がニコニコ報告して下さいました。



なんてすてきな
嬉しいことでしょう!

先生が焙煎する珈琲です。
それを、生徒さんがしっかり淹れて、
お客さんに「美味しい!」と言わせるのです


珈琲が、学園祭で、”珈琲として”活躍するんです!
”ただのドリンクとして”じゃなく、
『美味しい飲みもの』として、活躍するんです!
メニューの一つに、とりあえず必要でしょ、といった存在ではなく、
美味しい珈琲屋さんとして、学園祭で。


すごくすごくすごく、嬉しかった。
コーヒーが、大事に大事に扱われていること。
嬉しかった。

ありがとう、特別支援学校の皆さん。
コーヒーの輪、広がれ広がれ・・・。


                      


いろんな形でコーヒーが存在するけれども、


…他のお店も見に行ったりしながら、



それぞれの珈琲でいいと思う、
…ただし、
珈琲の尊厳が、侵されていないなら。
それぞれの珈琲でいいんじゃないのかな。

  

そしてりんは、



  飲みやすくておいしい、  と言われるコーヒー ではなく、
  これが、好き。  と言われるコーヒーたちと、
  一緒に、いたい。



今、心から強く、思っています。






珈琲の周りの「?」や出来事 | 21:37:00 | トラックバック(0) | コメント(2)

FC2Ad