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珈琲案内人りん

Author:珈琲案内人りん
珈琲豆屋の”案内人”やってます。
珈琲の味に限らず、珈琲の世界すべてが面白いので、
自分の中で、コーヒーにつながったことなど をつぶやいています。

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エルサルバドル ハニー~コーヒーの基礎知識
さて、素直な味でお馴染みの エルサルバドル です。

通常、NONAKAに置いてあるサルバドルは、もう少し深煎りです。
少しすっきり苦味で、シンプル優しく感じます。

今回月替りに登場した”エルサルバドル ハニー ミディアムロースト”。
なんと長い名前がついています。
この、エルサルバドルハニー、通常のよりも 少しだけ浅煎り(ミディアムロースト)。
それできれーーーいな甘酸っぱさを楽しめます。
冷めてくるとなんだか甘みが出てくるのです。



さてこの長い名前の中で、今回注目するのは、『ハニー』という語です。
正式には、『ハニープロセス』です。
コーヒーの実を摘み取った後、中の種子(コーヒー豆)を取り出すまでの
精製方法
が、ちょっと珍しい『ハニープロセス』と呼ばれる方法なのです。


     分かります?


コーヒーというのは、もともと ”コーヒーノキ” という植物です。
コーヒーノキ でできる実が、コーヒーの実 です。
摘み取ってもそのままでは焙煎できません
サクランボみたいなものなので、実をこそげ取らなければ コーヒーの生豆 は出てこないわけです。


      コーヒーチェリー構造
                            apexさんのHPより

     
(コーヒーの実って、甘いんですよ!)

で、
そのこそげ取る方法が、ざっくり大きく分けると、2種類あります。

    
    一つは 実を水槽で水に浸けて、ふやけさせて洗い落とし、
        その後 乾燥させて脱穀、という方法(水洗式)。
    一つは 実のまま乾燥させてしまって、脱穀する方法(非水洗式)。

     とってもとっても簡単に図にすると、このようになります。
             ↓
     コーヒー精製法
        水洗式          非水洗式




だいたいこの2種類なのですが、
なんでも長所・短所がありますね、問題は色々あります。
そして何より、
この処理方法は 味 に大きく影響します。
   
   水洗式は ― キレイで澄んだ味で、でも、ちょっと個性が薄い。
   非水洗式は ― 力強く個性が出て、でも、ちょっと雑。




このハニープロセス という方法は、この2つの中間の方法と言えます。
 
 上の、コーヒーチェリーの構造の図を見ながら、想像してみてください。

   『ハニープロセス』(=パルプトナチュラル 又は 半水洗式、とも言う)の工程では、
    貯水槽に浸けません
    そのまま果肉除去に入ります。
    ですが、その時、果肉の内側 で 種の外側 の、 
    ミューシレージと呼ばれるペクチン層は残して、ヌルヌル状態にします。
    ヌルヌル状態を洗い流さず、そのまま乾燥させるのです。
    それから、脱穀。


よく言うでしょ。
果物も野菜も、実と皮の間が一番おいしいんだ、とか、栄養が含まれている、とか。
それです。
その重要な部分をしっかり残して、乾燥に入るのです。

すると、その部分に含まれる美味しい成分はしっかり吸収され
脱穀された豆は、素晴らしい風味になるのです。


  はい、もう一度おさらい
 
 
 水洗式―せっかくのおいしい部分を水で洗い流してしまうので、
       キレイな味だけどキレイすぎておもしろくない。
 非水洗式―実のまま乾燥させるとちょっとクセが強くなりすぎることも。  
        雑な仕上がりになる。


 そこで注目されているのが、この 半水洗式(=ハニー)なのです。



                  


コーヒーにも流行があります。
にが~い”真っ黒の水”みたいなのがおいしいとされていた昔。
アメリカンコーヒーの時代。
シアトルあたりじゃ「カフェ・ラ・テ」とか、エスプレッソやカプチーノ、の時代。
そしてカフェブーム、『スペシャリティコーヒー』、
『コーヒー男子』だかなんだか?

少し前まで、水洗式のクリーンな味がよしとされていたのですが、
あまりにキレイすぎて、少しつまらなくなってきた
そこでまた、非水洗式のガジャガジャした味が「ユニークじゃないか!」と
見直されてきた
のです。
そんな訳で、完全に水洗いしてしまわない半水洗式の
ハニープロセス(=パルプドナチュラル)も注目され始めました。
 

それに加えて。
 

水洗式は、精製度が高く、豆の価値も高まるのですが、
大量の廃液が出るので、環境にはあまりよくありません。
特に、環境王国のコスタリカでは、もっとエコな精製法をしよう!と、
地球に優しいこの半水洗(=ハニー)を行うことが多いそうですよ。



                  



そんなこんなの”エルサルバドル ハニー ミディアムロースト”。
この甘みやいい感じの酸味を出すには、
焙煎がちょっと変わると×××!
ベストな瞬間をとらえたコーヒー、


     お試し下さいね。





                                  





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ストレートコーヒー | 19:18:07 | トラックバック(0) | コメント(0)
パナマ・ハートマン~”シェードツリー”の大切さ
高温厳禁

絶対に、熱々のお湯で抽出しないで下さい!
高温で淹れると、嫌な雑味が出やすい豆です!


繊細で綺麗な味のコーヒー、なのです。

低めの温度のお湯ですーっと淹れると、
とてもきれいな酸味が楽しめます。
コーヒーの酸味 と言うと、爽やか とか 優しい とか 力強い とか、
そんな感じのものが多い。
ところが、この パナマ。
『とろけそうな』酸味なのです。
プレミアム コスタリカ
という感じ、かな。

パナマって、国境線を隔てて コスタリカのすぐ下(南西)にあるのです。
しかもこの”ハートマン農園”のあるパナマの”チリキ県”は、
パナマという国の中でも コスタリカのすぐ 傍 に位置します。
似ているわけですよね。

南に接しているコロンビア側から、コーヒー栽培は入ってきたようなのですが、
コーヒー栽培に適している土壌は 北側のコスタリカ寄りだったらしい。
それで『コスタリカ”ちっく”』(笑)になってるのね。


この珈琲豆が大きな袋で届いた時、袋に『BIRD FRIENDLY』と書かれてありました。

   バードフレンドリー。鳥も喜ぶ。

そんな自然環境で育ったコーヒーなのです。
    (コーヒー豆の認証のひとつに”バードフレンドリー認証”というのがありますが、
     あの認証を取得しているという意味ではありません。)
           鳥のマークのパナマ・ハートマン


昔は国土の90%以上が森林だったのに、パナマ運河ができて さらに開発開発・・・なんてやっているうち、
2000年にはとうとう森林面積は39%にまで落ちてしまったらしい。
慌てて自然環境の保護に乗り出し、
今では世界10位に入る環境保護国になっているのだそうです。




      そんなパナマでは、コーヒーの生育環境が素晴らしい。
      農園というより、「森林の中でコーヒーが育っている」と表現できるほど
      パナマのコーヒーは木々に囲まれて育つのです。
      この、コーヒーの樹を囲んで立っている木々を”シェードツリー”と言います。
      このおかげで、パナマのコーヒー豆は高品質なのです。

      こんな感じで、コーヒーの木を直射日光から守っています。
                ↓
       シェードツリーって?
           シェードツリーがコーヒーを覆う




        シェードツリーに覆われたコーヒー
               実際はこんな感じ


こうやって自然の愛情を受けて育った パナマ のコーヒー豆たちは、
「群れていなくても一人でいられる人間」的な強さがあります。


    コーヒーの木というのは、直射日光に当たり続けると
    日に焼けてダメになってしまいます
    シェードツリーと言われる バナナ や マンゴー の木々と一緒に植えられることで、
    それらがコーヒーを直射日光から守ってくれるのです。
    さらに、落ち葉が養分になるので、化学肥料や農薬なしで育ちます。

    反対に、シェードツリーがないところ(森林を伐採して開いた農地)は、
    土地がやせ、化学肥料が必要になります。
    それに、コーヒーだけの単一の栽培だと、(社交性や協調性…が育たず?)病気に弱くなり、
    農薬というお薬に頼ることになりますね。

パナマのコーヒーは、
そんな訳で 個性もしっかり、かつ透明なのです。
気の毒なことに、他の木々と一緒に育っているために、
当然、機械でザーーッと収穫することはできず。
 収穫は丁寧に 一つ一つ。
 ・・・丁寧に丁寧に。

                 


いい豆です、魅力ある豆ですよ。
昔の珈琲と今の珈琲は、
こんなに違うんだ、
こんなにも豆の品質が良くなったんだ
、と
教えてくれる味です。
  「昔、コーヒーを飲んで酸っぱかったことがあって、酸味が嫌いになった」
  「昔飲んだ 苦~い味 こそ、コーヒーのおいしい味だ」
   …という人。
本当にいいコーヒー豆は、実は、きれいな酸味があるのです。
昔、日本に入って来ていたコーヒー豆は、まだ品質がよくなかったので、
深煎りにして、苦みでごまかしていた部分があるのです。

今は、日本にも、
こんなに高品質のコーヒー豆が入ってくるようになりました!


だから 敢えて、この酸味を前に出して完成させました。
焙煎職人といろいろもめながら、この味に決まりました。
ダメ!ダメ!違う!深すぎ!消えてる!って、何度も もめた。


大丈夫。自信をもってご案内します
低めの温度で、いい味出して下さい。

この味の魅力が分かると、
珈琲を すごくすごく!楽しむことができるようになりますよ!


                                  






テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

ストレートコーヒー | 00:15:19 | トラックバック(0) | コメント(3)
あったかやさしい、ニカラグア・オメテペ
”オメテペ”というかわいい響きに魅かれて。
しかもそれが”パカマラ種”というこれまたかわいい響きの品種。

”オ メ テ ペ””パ カ マ ラ”(^^)

  BIGです、大っきいんです!
  ?ふやけちゃった?
  ?発酵し過ぎたパン?
  …もちょっと もにょコロッ とした感じを想像していました(笑)


      ニカラグア・オメテペ


・・・こんなにやさしいコーヒーがあるのだなあ。


とっても甘い香りがします。
その甘い香りというのが、バニラフレーバーみたいに”ただ甘い”のではなくて。
人間にも 綺麗な人や可愛い人がいますが、
外見のそれと、人柄が滲み出たそれとは一緒にならないですよね。


この珈琲、オメテペの甘い香りは、人柄の方の甘い香り なんです。


  ふっと来る雰囲気、細かく細かく細かく移り変わります、
  記憶の中の様々なものの香りをひっくり返し、
  あれじゃないこれじゃない・・・
    あ・・・甘い・・・。

口に含むと、なんとも淡くって。
やさしい口当たりの酸味が ふわんと漂って、
すぐ消えそうになる、と、ぽわんと甘味が前に出てくる。
そして、 とろんとろん、とろん。
夢の中。…消えそう。

    

さてこの柔らかさ、上品さは、どこから来るのかと言いますと、

このBIGさに秘密があるのです! 


この大きい穏やかな表情の豆は、”パカマラ種”という品種の特徴です。
コーヒーにも色々な品種がある、ということがあまり理解できない方も多いかと思いますが、


  一般に知られている”ブラジル””コロンビア””グァテマラ”などというのは、
  ほとんどコーヒーの生産地の名前(あるいは出荷港や山の名前)です。
  でも、その地で栽培されたものがすべて同じものではありません


コーヒー豆というのは、果実の種子なわけですから、
花や果物などと同じように、品種があるのです。
にもありますよね、びっくりするくらいたくさんの種類が。
それと同じです。


もともとは大方、 アラビカ種/カネフォラ(ロブスタ)種の2種でした。
それが世界各地へ運ばれながら年月を経て、
豆っ子たちが旅先で住み着き 育っていくうちに、
自然交配人工交配で新しい品種ができたり、
突然変異ができたり、突然発見されたり。
その中で、これはいいぞ!と ある国の農園主さんがある品種を自分の農園で育てた、
そして収穫された豆が、
例えば、

 ブラジル(国) ・ ブルボン(種) ・ セラード(地区) ・ 〇〇(農園)

とかいう名前になるのです。

…というわけで、『パカマラ種』というのは。
アラビカ種の中から、
枝分かれして枝分かれしてできた「ティピカ種」の中の「マラゴジッペ種」と、
同じく「ティピカ種」の中で、こちらはそこから突然変異して「ブルボン種」が生まれて、その中の「パカス種」、

この2種で新しく生まれたのです。
パカス」と「マラゴジッペ」 で、 『パカマラ』種。


  きれいで穏やかな酸味とふわっとした風味を持つ、超大粒の マラゴジッペ、
  まろやかーな甘みと豊かな風味を持つ パカス、
この2品種の いいとこどり の『パカマラ種』。



ニカラグアのオメテペ農園では、この『パカマラ種』だけを栽培しているのですって。
農園主さんが『パカマラ種』を知って、「これはいいぞ!」となったわけですね。


 大きな体ですが、
 とても繊細な味わいのコーヒーです。
 全然胃に残りません、もたれません!
 不思議な感覚に、ひたって下さい。

このやさしい甘さは、真似しようとしても真似ることができないものです。
綿のような…

そう、あったかいお布団にくるまっているような、珈琲。

   

     ※注 朝の目覚めにキリッ!は、役立ちません




                                             




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ストレートコーヒー | 20:54:11 | トラックバック(0) | コメント(5)
透明人間パプアニューギニア
「コメントに困るコーヒー第一位」の パプアニューギニアです。
今回もみなさんやはり、困っていらっしゃいます(笑)

今月の月替りコーヒー。
”パプアニューギニア プローサ農園 パラダイスプレミアム”。
Paradise Premiun。プローサ農園の方が、極楽鳥の楽園をイメージして名付けたそうです、
飲んでみると確かに、天を浮遊しているような感覚に陥ります。


今回は、パプアニューギニアでもマウントハーゲンではありません。
山を挟んで東側の、ゴロカ地域のコーヒーです。
…が、印象としては、そんなに大きな差はありません。
やはりいちばん前に出てくるものは、”さりげなさ”。
本当に、透明人間 のような珈琲です。

香りは、言い表せません。
よく、ナッツとかフルーツ系とか言われますが、そんなこと思いません
いろんな香りがほんのりいっしょくたになっていて、
分けることができない複雑な、複雑な、複雑な香り。

口に含んでみてもそのは、
こんなにも『無我』でやさしく添ってくる珈琲ってないんじゃないでしょうか。
ふーーーっと入ってきて、
ふーーーっと消えていくのです。


  飲んだ後で思うと、
    …ハッ…夢…?!



こんな柔らかい味のコーヒーが栽培されるところって、どんなにか穏やかな地域だろうと思うのですが、
いやどうしてどうして。
なかなか激しいようです。
「年間降水量が十分」どころか、一年中道路が泥で埋もれているほどなのだって!
栽培にはいいけれど、収穫がタイヘン。
一応、ドライなシーズン(8~11月)にコーヒーの実を収穫、
トラックで一気に運ぶ。
運ぶ…って感じじゃないな、写真を見たところでは。
トラックが泥道にズルズル埋まり、男の人が何人かがかりで
トラックを前からロープで引っ張っているらしいです!
なんか、泥まみれも平気、たいしたことない、んですね。

  papua2.jpg
            鈴木まもるさんの探検写真より


ゴロカって、闘争の際、泥のおかげで助かった という歴史があるらしい。
ゴロカと言えば、『マッドマン』。

たくさんの部族で構成されているというパプアニューギニア。
その中に、”マッドマン”という泥人間部族(?)がいるとか。
マッドマンを含め、7~80部族、いるそうです。
・・・あ。その複雑さが、
この国のコーヒーの味や香りの 複雑でつかみかねる性格に反映しているのかなあ。



なんせ味わいは、マウントハーゲンと同様に、不思議ちゃんです。
この味を知らなければ、”抵抗のない”コーヒーのトップはブラジルなのですが、
この風味を知ってしまうと・・・。



       



何でもそうなのですが、
表面だけ撫でると、へええ。。。で通り過ぎてしまいますね。
でも、このコーヒー、どんなの?と考えた時、
プローサ農園、ゴロカ地域、パプアニューギニア、ドロドロ道路…って繋がっていって、
そうしたら、
不思議な味わいは不思議なままに、
…なんだかそれでも、その味わいが深くなった気がするのです。



映画や小説にも、「…なにが言いたかったんだろう…」と悩むものがあります。
後は 観る人、読む人が 自分で想像して下さい、というもの。
珈琲も嗜好品だから、本当はそうなんです。
このコーヒーなんて、特にそういう感じですよ。

とらえようのない不思議をたっぷり、自分なりに、
あそんでほしい。と思います




        ちなみに、私なりにあそんだ その広がりの中で、一番気に入ったのは、これ
         ニューギニア東部山岳州の州旗
             ゴロカやマウントハーゲンがある、ニューギニア東部の山岳州の州旗




                                             











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ストレートコーヒー | 21:00:33 | トラックバック(0) | コメント(7)
イルガチェフとセレモニー
こんなチャーミングなコーヒーが、あるんです。

  高級な『大納言小豆』のような風貌。

  鼻が乾く感じのしない、しっとりとした『果実酒』のかおり。

  含んで少ししてから ぱぁっ!と広がる豊かな風味。
  …のどの奥で、花が咲く



エチオピア・イルガチェフ。
”イルガチェフェ” という方が多いかな。
(”イルガチョフ”ではありません。ロシアっぽくなっちゃいますよ。)

           


NONAKAでは、通常販売品として ”エチオピア・モカ・シダモ” という豆を置いています。
それとどう違うのかと言えば、

まず、「モカ」と名の付くコーヒーについて。

一般に、コーヒーの味をことばで表現すると、「苦い」ですね。


   モカって名の付くコーヒーは、
   コーヒーの中でも独特な風味を持っています。
   「クセ」という表現に近い、いわば異端な味、香り。
   それがあるから、「モカ以外は好きじゃない」なんていうほど溺愛されたりするのです。
   逆に、苦手な人もはっきりします。

   その風味は、もともとの豆の特性でもありますが、
   実を摘み取ってから後の 処理の方法 によって強調されるんです。


語弊があるかもしれませんが簡単に言うと、
  摘み取ったらとにかく 水を使わず乾かしまくる
  完熟も未熟もごちゃまぜ形も大きさもバラバラ

完璧な人ってスキがなくておもしろくないでしょう?
モカは、完璧どころか”困っちゃう人”ばかりが集まって ああじゃないこうじゃない…になっている状態、と言いますか。
ひと口飲んだ時、スタンダードな苦みの珈琲に慣れている人は、
…うっわ~…という印象を持つと思います。



では、
この”モカ・イルガチェフ”と”モカ・シダモ”は、どんなふうに違うのか。と言いますと、


  イルガチェフも、シダモです。

   アフリカ エチオピアの南部に”シダモ地方”があり、その中にイルガチェフ地区”があります。
  つまり、日本で言うと、
  ”九州地方 長崎県 ” みたいなもの。


   シダモ地方のだいたいは、前述した『乾かしまくり』処理をします。
   しかし、。

   シダモ地方のイルガチェフというこの高地、水が豊かにあるのです
   だから贅沢に水を使って、洗って分別して乾かして…と丁寧に処理されるのです。
   他のモカの豆と比べると、まあ同じモカとは思えないほど 粒がそろってきれいです。
   口に含んでみても、うっわ~…になりません。
   ん?…あ、ふわぁと広がるね!美味しいねこれ!と受け入れやすい個性にみがかれています。




           



ところで、
コーヒーの発祥地は、エチオピア とか イエメン とか言われています。
(エチオピアの西部に、”Kaffa(カファ)”という地方があり、これが”コーヒー”の語源と言われているんですって。)
そして、
多くのコーヒー生産国がコーヒーを輸出用としている中、
エチオピアは国内でもかなり飲むのだそうです。
コーヒーに染まった国ですね!


コーヒーは、エチオピアにとって、神聖なものなのでしょう。

こんな儀式があります。
  ↓
3.jpg 7.jpg
Ethiopia Bet より  コーヒーセレモニーのようす


  ”コーヒーセレモニー”。
  日本で言う、”茶道”。
  エチオピアでは、『Kariomon (カリオモン) 』と言います。
「コーヒーを飲む」ということに、精神的なものや教養などを含ませた、文化的習慣。
結婚前の女性が身につけるべき作法として、一家の娘にあたる人が行う、とありました。


すごいです。


    豆を洗って、
    七輪木炭で煎って、
    杵と臼でくだいて、
    お湯で煮出して、
    その場を清めて、
    コーヒーを濃し淹れる。
     
   …おお、焙煎、ドリップ!…
    
    1杯目は 大地に感謝して注ぎ、
    2杯目は お砂糖・塩などを入れ、
    3杯目は バターや香辛料などを入れて、飲むのだそうです。



           



そういう儀式のことを知ると…、



  この”イルガチェフ”は、まだ、
  この歴史になじんでないように思えますね、クリーン過ぎて。
   コンクリートの都会 のような。
   田舎の土や草の匂い がしなくってね。
  どちらかというと、エチオピア・シダモや、エチオピア・ハラーの方が、
  古くからの文化的なものを感じます。
  ・・・個人の感想ですが💦


ま、でも、
モカはおもしろいぞ。
先入観、思い込みで「モカって酸味でしょ」と避けてきた人も、


まずはこのきれいなイルガチェフを、モカへの入り口に!
はまったら抜けられないモカの世界へ(自己責任で)!



                        


                                 


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ストレートコーヒー | 21:24:35 | トラックバック(0) | コメント(5)
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