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珈琲案内人りん

Author:珈琲案内人りん
珈琲豆屋の”案内人”やってます。
珈琲の味に限らず、珈琲の世界すべてが面白いので、
自分の中で、コーヒーにつながったことなど をつぶやいています。

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モカ・イルガチェフ
Yirga Chefe。=”湿地とその草”。現地の言葉では、そういう意味です。
現地の人々は、『イルガチャフェ』と発音しているようです。
エチオピアはアフリカの国。なんとなく乾燥した地を想像してしまいますが、
この地域は南部のシダモ高地(約2000m)にあり、水が豊かにあるのです。
この豊かな水を使用して、水洗式の精製処理をするコーヒーを作っています。
その中の高級品が、
この『エチオピア・イルガチェフ(イルガチャフェ)』なのです。
急斜面の、森に覆われた丘陵地域で、地層が厚く 肥沃な黒土に恵まれています。

イルガチェフェ



他のコーヒー生産地では、実はあまりコーヒーを飲まない国が多いのをご存知ですか。
なぜか コーラ とか、ミロ とか、そういうものを好むのですね。
しかし、このエチオピアという国はそれらの国とちがって 歴史的にコーヒーを飲む習慣のある”消費国”でもあり
生産の約半分は国内で消費しています。
以前の記事で、エチオピアならではの『コーヒーセレモニー』=”Kariomon(カリオモン)”という作法があることを
ご紹介しました。
日本で言う、”茶道”のようなものです。
コーヒーを飲む という行為に、精神的な要素や教養などが含まれる 文化的な習慣です。
・・・とってもすてきなこと。


しかしコーヒーは、エチオピアにとって最大の輸出作物で、この国では『ブラックゴールド(黒い黄金)』と呼ばれているほどです。
つまり、重要な外資獲得源なので、最も品質の良い グレード1~5のコーヒーは
すべて輸出しなければならない、と 法律で決められているのです


  イルガチェフは、グレード1 または 2 がほとんど。


エチオピアから輸出されるコーヒー豆の90%は、
産地別・グレード別の分類のうち、10種類からなっています。

   全輸出量の 約6割 を占めるのは、
    ・レケンプティ グレード 5
    ・ジンマ グレード 5 
    ・シダモ グレード 2 。

  そして、10種類の中で最も価格が高いものは、
    ・イルガチェフェ グレード 2 と、
    ・シダモ グレード 3。

  輸出量は非常に少ないけれども、全種類の中で最も価格が高いものは、
    ・イルガチェフェ グレード 1 
    ・リム グレード 3
    ・一部のフェアトレードコーヒー

なのです。


イルガチェフェは、素晴らしくできの良いコーヒーなので、ほぼ輸出に回されるということです。
…自分たちでは、美味しいコーヒーの味を味わうことができないんですね。
申し訳ない気がします。


        


ところでもうひとつ。
エチオピアには、コーヒー生産方法が主として3種類あります。
  ひとつは 森林コーヒー
  そして、ガーデンコーヒー
  それから、プランテーションコーヒー

この3つです。

   エチオピア コーヒー生産方法別地図


  森林(または半森林)コーヒーとは、森林に自生するコーヒー。
  ガーデンコーヒー とは、 家屋の庭でバナナ・エンセーテやその他の果樹などをシェードツリーにして栽培するもの。
  プランテーションコーヒーとは、苗木を植えるところから 加工まで、 国営または民営で集中管理されているもの。

主にその3つです。

   イルガチェフは シダモ地方にあるので 『ガーデンコーヒー』

ガーデンコーヒーと言っても、その”ガーデン”の”でき方”もそれぞれ異なっていて、

  ・森林コーヒーの苗木を移植したもの
  ・研究所で開発された品種を植えてそうなったもの
  ・もともと森林内の、そこに生えていたコーヒーが先に在って、
    周りの森林が切られて人の方が後から住み始めたことでガーデンコーヒーになっているもの

があって、森林コーヒーやプランテーションコーヒーなどよりもシェードツリーが少なく、
果実の木やエンセーテ、その他の作物と間作されていることが多いようです。

そして、ガーデンコーヒーは小規模農家が多いのです。
小規模農家の畑は小さくて、0.5ha程度。
森林コーヒーなどと比べると、とても栽培管理が行き届いていて
生産性が高い
森林コーヒーは1haあたり50~150kg、半森林コーヒーは1haあたり100~200kgですが、
ガーデンコーヒーは1haあたり 400~500kgも栽培することができるのです。

 しかも、
  国営や民営で管理されているプランテーション栽培では、定期的に化学肥料が使用されているものが多いのですが、
  イルガチェフェのような小規模農家は、化学肥料や農薬を購入する十分な資金がないため、
  農業投入剤を使用していません。

  ですから、実はエチオピアコーヒーと言うのは約95%が有機栽培なんだそうです。
  しかし、有機認証には資金も必要なため、有機認証を取得できなくて”有機”と名乗れないだけで、

  とても、とっても いいコーヒーなんですね。

それでも 日本は 高品質の豆をきちんと高価格で買い取ります
そのため、エチオピアは日本との関係を重視してくれているのだとか。
 日本、素晴らしい!


          
 
          
いろいろ難しい話になってしまいましたが、
そんな訳で、イルガチェフは美味しいわけです。
やっぱり、人気があるのも納得です。


さあ、こんなことも少し頭において、
もう一度じっくりと この素晴らしい風味のイルガチェフを、
召し上がってみて下さい。


                                 






テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

ストレートコーヒー | 22:30:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
コロンビア・ナリーニョEX ブエサコ
遅くなっちゃって…すみません…
今月の月替りコーヒーのご案内です。

長い名前です。難しいようですが、
”ナリーニョ”は地区の名前、”EX”はコーヒーの格付け(選別の規格。『エキセルソ』と読む)、”ブエサコ”は、ナリーニョ地区の中の都市の名前―つまりブエサコ市、
という意味です。

            

        
コロンビアでコーヒーを栽培している地域は、3地域に分かれます。
北部と、中部と、このナリーニョ県がある南部。
同じコロンビアですが、この地域によって風味が分かれるのです。

    コロンビアコーヒー栽培地域


  北部で代表的なのは、
  シエラネバダ・デ・サンタマルタ や、 ノルテ・デ・サンタンデール
  この辺りは標高も低く、900m~1300mです。
  そのため、気温も高め
  味は、強いものが多いのです。
  すごく重みがあって、酸味はまろやか。


  中部では、
  サンタンデール や、 アンティオキア トリマ、 ウィラ、 などが有名です。
  標高は、中くらい。1300m~1700mでしょうか。
  年間通じて雨量が多い地域です。
  この中部のコーヒーは、完璧なバランスのコーヒーが多いのです。
  重みも適度で、ほどよい酸味があって、飲みやすいものが揃っています。


さて、
今回ご紹介している”ナリーニョ県ブエサコ市”は、最後の南部にあります。
南部は、標高が高めで1800m~2300m!
気温が低いのです。
赤道に近いからと言って、コーヒーは気温が高いところでできるんでしょ?と思っている人が多いようですが、
そうではないんです。
暑くて雨量も十分にあって、でも標高の高い、つまり朝夕の気温の差があるところ
が、いいんです。
植物の果実はゆっくりじっくり糖分を蓄えて成長することで、
非常に香り高い、高品質のコーヒーができるのですよ。
ナリーニョの豆は、生豆に含まれるショ糖成分の多さが特徴で、
コーヒーの品質を左右する上質な酸味が、とても豊かなのです。

  だって、当店でも、「ブレンドでなくストレートコーヒーで、コクも適度にあるのがいい」という方に人気がある
  ”コロンビア・クレオパトラ”は、この南部地域のコーヒーなのです。
  クレオパトラは、”カウカ”というところで栽培される、高品質コーヒー。

ナリーニョ県は、ガレラス火山という火山のおかげで
火山灰質の土や カルシウム・マグネシウムなどを含んだ粘土質の土に恵まれています。
そして、精製過程でも、アンデス山系のきれいなきれいな水で処理することができるのです。
栽培・精製、両方とも完璧な環境なのですね。

しかも、この”ブエサコ市”は、北緯1度!赤道直下です。
赤道直下で、標高の高いところ。
昼間にしっかりと日の光を浴びて、夜はしっかりと気温が下がって
コーヒーの実はゆっくりじっくり糖分を蓄え、成長できます。
香りが高く、重すぎないコクのコーヒーが、できあがるのです。

    ガレラス火山噴火写真
ガレラス火山   2019年2月15日にも噴火したらしい



            



しかし、
(これはどの生産国でもそうなのですが)、
この近年の気候の変動は、農家の難題です。
コロンビアのコーヒー生産地域である山岳地帯と言うのは、嵐や気温の上昇など気候変動の影響を受けやすいのです。

これらの肥沃な山にある農園は、
土砂崩れ・浸食・洪水・干ばつや 害虫の侵略など、
この恐ろしい気候変動で 被害に悩みます。
2018年の調査では、農家の91%がコーヒーの花 及び 結実サイクルの変化を報告しているらしいのです。
75%は、害虫の増加に気付いているそうです(バデュー大学の研究)。
 ある農家は 干ばつの間に、雨水を集めるためのタンクを建て、
 ある農家は 農作物の多様化をはかり、バナナやアボガドなどを植えて
 コーヒー収穫に失敗するリスクに備え。
気候の変化は、農家にとって恐ろしい課題ですが、
最近は、同じコーヒー豆のなかでも 病害や災害に強い品種に替えていく、など
工夫しているようです。


            


ところで…
本当かウソか知りませんが、

本物のコーヒー愛好家かどうか?は、
コロンビアの ”ウィラ” と ”サンタンデール” を見分けられるかどうか?
・・・で分かる  とかいう話があるんですってね。

別に、そんなことどうでもいいと思うんですが。
皆さんは、自分の味覚を信じて
コロンビアの中でも 好きな感じの味を見つけて下さいね


 この ブエサコ のコーヒーは、見事にバランスのとれた、
 甘みも酸味も苦味もコクも、
 ぎゅーっと味が凝縮したコーヒーです。
 クレオパトラと飲みくらべてみるのもいいかもしれません。

気候変動の中頑張っている小規模農家のこのコーヒーを、
召し上がってみて下さい!


                                 




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この珈琲、どんなコーヒー? | 22:00:00 | トラックバック(0) | コメント(1)
スーパーボイア!
ボイア(樹上完熟コーヒー)

今月の月替りコーヒー。
”ブラジル ヴァージングランデ スーパーボイア”。
 見事にクセがない、嫌味なく飲みやすく、
 優しく甘い風味が すうっと浸み込んでくる、
 透明感のあるコーヒーです。


スゴイ名前がついています。
最近のコーヒーは カタカナで長々としていて憶えられない、と
皆さんおっしゃいますが、
簡単に言うと ”ブラジル” です。

 ”ヴァージングランデ” は、農園の名前。
 ”スーパーボイア” は、収穫・精製方法 です。

農園名は、いいですね。
では、スーパーボイア って、どんな方法なのでしょうか。


以前、『エルサルバドル コードブラック』というコーヒーをご案内したことがあります。
コードブラック”というのは?やはり 収穫・精製方法でしたね。

”ボイア”とは、”コードブラック”と同じです。ボイア=コードブラック です。

  コーヒーの実は、通常 赤い実(または黄色)の状態で収穫します。
  そして、実を取り除き、中の種子であるコーヒー豆を取り出します。
  しかし、この”ボイア=コードブラック”という方法で収穫精製する場合は、
  樹上で実が黒くなるまで完熟させ、干しブドウのようになるまで乾燥するまで収穫を待つのです。
  そして、『トゥリヤ』と呼ばれる木製の貯蔵庫に保管しておき、
  出荷の時になってから 脱穀精製をするのです。
  そこまで実に大事に包まれていたコーヒー豆…。
  果実の甘み・旨み・香り が、ぎゅうっと凝縮して浸み込んでいます。

上の写真は、樹上で黒くなるまで完熟した状態。
なんだか、コーヒーじゃないみたいですね。
通常のコーヒーの実は 下のような状態で収穫するのですから。
  コーヒーの実


正確に言うと、
一番花黒くなるまで熟したものが、”ボイア”と呼ばれます。
因みに、
二番花で咲いた花の結実で、赤い実のものは”セレージャ”と呼ばれます。

こうして収穫した”ボイア”コーヒーの実は、もちろん粒の大きさがまちまちです。
その中から更に、大粒の実だけを選別して取り出したものが、
”スーパーボイア”としての地位(!)を確立するのです!


栄養をすべて実につぎ込んだコーヒーの親木。
自分を犠牲にしてしまうわけです。
この方法は素晴らしいけれども、コーヒー農園にとっては、すごいリスクなのです。
次のコーヒーを育てる体力がなくなるのですから、大量収穫の大農園ではそれを恐れてこの方法を取ることはまずありません。

今回の”ヴァージングランデ農園”も、小さな農園です。
イタリアからの移民、アバルデオ・コンチーニ氏が、家族経営で丁寧に栽培しているのです。
もともとはポテト農家で、1973年からコーヒー栽培を始めました。
なぜ、お芋からコーヒーに変えたのかな。やっぱり、コーヒー大国だから、かな。
立地がコーヒー栽培に最適の地域だったからかもしれませんね。
ミナスジェライス州の南部に位置する、南東部のサンパウロ州、
Mantiqueira山脈の裾にある、傾斜の高い高原にある農園なのです。
(ブラジルのコーヒーは、ミナスジェライス州が全体の53%を生産しているのだそうです。)

   ブラジルのコーヒー生産地
十勝毎日新聞社さんのWEBより



                  


そう、ブラジルという国はコーヒー大国。
生産地域はとても広く、環境も栽培の方法もそれぞれ違います。
初めてブラジルにコーヒーが伝わったのは、1727年でした。
ギアナ(ギニア)から、ブラジル北部のパラー州に植えられたのが始まりです。
その後生産量は拡大し、19世紀半ばにはブラジル経済が『コーヒーの時代』を迎えました。

それなのに、コーヒーの海外からの輸入が基本的に無いブラジル国内では、
コーヒーをブレンドすることが基本で、地域ごとの特徴を出すなどということは考えもしなかったようです。

2000年ころになって初めて、スペシャリティコーヒーに関心のある一部生産者たちによって品質への投資が始まり、
世界のコーヒーの品質コンテスト COE(Cup of Excellens) で高い評価を受けたあたりから、
モチベーションが上がってきました。
今では オーガニック栽培をしたり、欧州へ研修に行くバリスタが出始めたりして、
スペシャリティブームが起きています。


                 


ブラジルで「コーヒー」と注文すると、エスプレッソが炭酸水とセット提供され(炭酸水は口直し)、
みんな砂糖をたっぷり入れて飲むのだとか。
昔は”ブラジルコーヒー院”という組織が取り仕切っていたため、自国内では美味しいコーヒーが飲めなかったのです。
現在はコーヒー院も解体され、高品質コーヒーの需要も増加してきました。
近年はスターバックス等の影響で欧米タイプのコーヒー店が急増し、生クリームやミルクでのアレンジコーヒーのスタイルも。
昔と違って 高品質コーヒーの国内での需要も急増し、供給不足になってきているのです。
   ブラジルで出されるコーヒーと炭酸水


それでも生産地域は広い。そして、すべての生産者が高品質コーヒーを栽培しているわけではない。
つまり、ブラジルのコーヒーは、名前だけで判断すると危ない。
供給不足の時には Bランクのものが出回る可能性も高いからです。
輸入業者・焙煎職人の確かな見る目が必要ですね。
そして何よりも、
ブラジルでの生産地区全体のスキルアップが望まれるところです。


                 


基本的に、
バランスがよく、これと言った特徴がなく、コクも香りも少なめ、
ブレンドに欠かせない存在だったブラジル。
万能ではありますが、もの足りないものも感じます、もうちょっと何か…欲しいんだよね…という。
自国のコーヒーしか飲めなかったブラジルでは、他国の特徴あるコーヒーと比べることができなかったんですね。
しかし、ブラジル、目覚めたのです。
頑張ってほしいです!
これからの活躍が、楽しみです!


    目覚めたブラジルの中の、一地域の小さな農場の、
    愛情こもったスーパーボイア豆。
    さて。味わってください



                                 









テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

ストレートコーヒー | 19:00:00 | トラックバック(0) | コメント(8)
ホンジュラス 自然の力が生み出す味
ストラディバリウス
                     M-ON!MUSIC さんのページより


   ”ストラディバリウス”って、ご存知ですか?
   クラシック音楽好きの方なら知らない人はいないでしょう、
   …そう、あの素晴らしい音色のバイオリンです。

林業の業界ではよく知られていることのようですが、
『新月伐採』ということがあるそうですね。
11~12月の新月に伐採された木は、腐りにくくて長持ちするとか。


                 



・・・さて。今回は、ホンジュラスのコーヒーの話です。
バナナ王国 ホンジュラス。
貧富の差が激しく、深刻な貧困国。
世界一 治安が不安定と言われる国。

グァテマラ、エルサルバドル、ニカラグアに挟まれた中米の国です。
これら3国は、近年のコーヒーブームで抜きん出て人気のある味を出している国ですね。
でも、この間にある ホンジュラス のコーヒーは全く目立っていません。

洗練された味じゃなかったのです。
本来は、地形も気候も最高の生育条件が揃っているので、一緒にもっと有名になるはずでした。
生育の条件は良かったのです。
でも、収穫後の保存の技術が遅れていました。
加えて、コーヒー豆を輸送するインフラが整備されていませんでした。
生鮮食品であるコーヒー豆にとって、収穫後の扱いは大きな影響を及ぼします
ホンジュラスはこの扱いの悪さのせいもあって、長年評価が低かったのでした。


  日本という治安の安定した国で平和ボケしていると なかなか実感しにくいですが、
  そんな幸せを味わったことなく 貧しく危険の多い生活をずっと生きている人々にとっては
  コーヒーをゆったり味わう贅沢な機会があるわけではないでしょう。
  収穫した農産物の扱い方で 味・質が変わるなんて、
  教えてもらわないと分からないですよね。


1970年頃には、IHCAFEというホンジュラスコーヒー協会が設立され、
その協会がコーヒーの品質の向上と生産農家の支援を始めたそうです、
それからは(周囲のコーヒー有名国の陰に隠れながら)次第に品質が良くなって、
2000年過ぎ頃からはなんと、
(先月ご案内したルワンダと同じように) あの世界的なコーヒー品評会 COE(Cup of Excellence)で
高い評価が続くようになったのです。




そんなコーヒー生育の最高の環境条件を持っているホンジュラスには、
コーヒーの産地が結構あります。

ホンジュラスのコーヒー栽培地域
       ホンジュラスのコーヒー栽培地域 (ERIKOさんのWEB SITEより)

産地がたくさんあるでしょ。
知られてなかっただけだったんですね。


日本に輸出されているほとんどは MONTECILLOS(モンテシジョス)産のものが多く、
きれいな酸味、フルーツ感が満載 のコーヒーが多いようです。
『グァテマラの妹』みたいな味、 とでも言うかな。。。




                       



ところで。
おもしろいことを知りました。
…って、ご存知の方はたくさんいらっしゃるのかな。
ホンジュラスでは、コーヒー農家さんに限らず、農家さんには常識らしいこと。

『満月の時は、実が甘くなる』 のですってね。
だから、『月の満ち欠けに合わせて コーヒーの実の採取をする』のですって。
すごい時は、糖度計で、+4度 くらいに増加するのだとか。


その他の食物も、種まき時期が月の満ち欠けに関係していたりするそうです。
たとえば、
   フルーツ全般 は、 満月の時に蒔く。
   キャベツなどの葉物 は、 月が欠けていく時に蒔く。
   お芋など、土の中で育つもの は、 新月の時に蒔く。

ホンジュラスでは、そういうものなのだそうです。
なんだか、すごく感動しました。
自然の持つ力の力強さ、生き物ってすごいなあ、と。
人間が逆らってはいけないもの。
自然に従っていることが一番確かで正しい生存のしかたなのではないか、と。


思わず冒頭に書いた”ストラディバリウス”の話。
この素晴らしい音色のヴァイオリンは、
『新月伐採』…腐りにくく長持ちすると言われる”新月の時に伐採された木”を
使用しているそうです。


そして、


世界最古の木造建築と言われる”法隆寺”も、
そういう木を使って、建てられているのだそうです。。。


                       


ホンジュラスのコーヒー豆を販売するにあたって、
こんな素晴らしいことを知ることになりました。

コーヒーは、味だけでなく、こんなにも豊かな背景を持っているのです。



                                 








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ストレートコーヒー | 21:50:00 | トラックバック(0) | コメント(4)
ルワンダのコーヒー~ココ・CWS・ハニー
アフリカの小さな内陸国 ルワンダの、Coko(ココ 又は チョコ)地区のコーヒー。
これまでにも月替りコーヒーで紹介して大好評だった”エルサルバドル ハニー” や”グァテマラ オレンジハニー” がありましたが、
これらと同じ精製方法 ハニー製法 で仕上げたコーヒーです。

おうっ?と拍子抜けしました。
アフリカのコーヒーだし。挽いた時の香りも
完全にアフリカっぽいしっかりした野性的なかおりだったのです、
なのに。
ドリップしてひと口飲んでみたら、なんと 意外にやさしく飲みやすいこと!
アフリカっぽい 『THE コーヒー』 的な味じゃないのです。

ルワンダって。
     ルワンダ地図
アフリカもアフリカ、タンザニアのすぐそばですよ?
この味は 想像できませんでした。


アフリカで最も人口密度が高い国 ルワンダは、平均標高1600mの高原地帯の国です。
通称 『千の丘の国』。
そのため、コーヒーの農地も 山間の狭い土地や傾斜地に限られてしまうので、
ルワンダのコーヒー農園というのは 小規模農園なのです。
ですから、コーヒー精選は各農園では行わず、
コーヒーチェリーを収穫後は CWS(Coffee Washing Station)と呼ばれる加工所に持ち込み、
そこで 選別→加工→乾燥 を行うのです。

     ルワンダのCWS
     コーヒー加工所 CWS(Coffee Washing Station)の一設備



                 


ルワンダの人々は、あまりコーヒーを飲む習慣がありません。
昔から、「コーヒーは薬だ」 とか 「高血圧や心臓病になる」 とか 色々な噂を信じていて、
今でもその思いが根を張っており、コーヒーを飲もうとしないようです。
カフェは一応あるけれど、
…ルワンダの人ほとんどはジュースやスムージーを選ぶのですって。

       ルワンダのカフェにて
現地のカフェで。ルワンダの人に人気のスムージー。
        コーヒーも一応メニューにあるけど、アレンジコーヒーなどが多いらしいです




そういう国ですから…


    気候はコーヒー栽培に最適であるのにも関わらず、
    
    土地が小さくて設備が整わない、

    コーヒーの木は”植わっている”けど 木と木の間隔もバラバラ、

    剪定という知識もない。(生産性の落ちた木をまた元気にするには剪定が必要なことを知らない。
     切ったら枯れる、切ったら収入が無くなる、と考えてしまう


    できたコーヒーの果実の品質が いいのか悪いのか を判断することもできない、

    そのため 買取価格が適正なのかどうかも判らない。

・・・そんな状態が続いていたのです。

   ルワンダ剪定の悪いコーヒーノキ
   左図:古木になって、幹の下部に枝がない (=生産性が悪い)
              
右図:下部に枝がないので上部の重さを支えられず曲がってしまっている          



                 ・・・


  そこで、
   アメリカの技術支援が入りました!
   コーヒー農家たちのレベルは少しずつ向上し、
   2008年、とうとう、アフリカで初めて、
   COE(Cup of Excellence=世界的なコーヒー品評会)大会が ルワンダで開催されることになりました!



そのおかげでルワンダが世界に意識されるようになり、
それとともに ルワンダの人々のおいしいコーヒーへの意識も高まり、
CWS=Coffee Washing Stationの数が急速に増えました。
CWSは農家への技術指導や貸付などもしています、
そうすると いい循環ができるのですね、
CWSの増加とともにまた、 農家の収入も生活水準も少しずつ良くなり、
コーヒー農家さんのモチベーションも上がって
  『もっともっと美味しいコーヒーを作ろう!』
  『もっと高額で取引されるようなコーヒーを目指そう!』
と、ぐんぐんぐんぐん成長してきているのです。


知らなかったことを吸収していくって、すごいことですね。
やっぱり何事も、モチベーションがいい結果に繋がるんですね。



実は、こんなに頑張っているのは、実は 女性や子どもたちなのです。
ルワンダには辛い辛い過去があります。
1994年に起きた 『ルワンダ大虐殺』 は、たくさんの命を奪いました。
その時に親族を失った女性や子どもたち、なのです。

   ルワンダ大虐殺
  大虐殺の写真や映像は、見続けることができないほど 残酷なものでした。

   女の人、子どもたち、頑張れ。
   コーヒーを通じて、きっときっとこの先、いいことがあるよ。


まだまだコーヒー豆の輸出量は アフリカの近隣諸国と比べると ほんの少しです。
   27万5千トン輸出のエチオピアからすると 6%、
   13万トン強輸出のウガンダからすると 12% にすぎません。
でも、コーヒー単価は ケニアに次ぐほどの高価格で取引されているのです!


                 



注目の成長国、ルワンダの 不思議とやさしい口あたり。
これこそ、苦しみを知る本当の優しさなのかもしれません。
丘の国に思いを馳せながら、

どうぞしっかりと、味わって下さい。



                                 



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この珈琲、どんなコーヒー? | 19:00:00 | トラックバック(0) | コメント(10)
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