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珈琲案内人りん

Author:珈琲案内人りん
珈琲豆屋の”案内人”やってます。
珈琲の味に限らず、珈琲の世界すべてが面白いので、
自分の中で、コーヒーにつながったことなど をつぶやいています。

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スーパーボイア!
ボイア(樹上完熟コーヒー)

今月の月替りコーヒー。
”ブラジル ヴァージングランデ スーパーボイア”。
 見事にクセがない、嫌味なく飲みやすく、
 優しく甘い風味が すうっと浸み込んでくる、
 透明感のあるコーヒーです。


スゴイ名前がついています。
最近のコーヒーは カタカナで長々としていて憶えられない、と
皆さんおっしゃいますが、
簡単に言うと ”ブラジル” です。

 ”ヴァージングランデ” は、農園の名前。
 ”スーパーボイア” は、収穫・精製方法 です。

農園名は、いいですね。
では、スーパーボイア って、どんな方法なのでしょうか。


以前、『エルサルバドル コードブラック』というコーヒーをご案内したことがあります。
コードブラック”というのは?やはり 収穫・精製方法でしたね。

”ボイア”とは、”コードブラック”と同じです。ボイア=コードブラック です。

  コーヒーの実は、通常 赤い実(または黄色)の状態で収穫します。
  そして、実を取り除き、中の種子であるコーヒー豆を取り出します。
  しかし、この”ボイア=コードブラック”という方法で収穫精製する場合は、
  樹上で実が黒くなるまで完熟させ、干しブドウのようになるまで乾燥するまで収穫を待つのです。
  そして、『トゥリヤ』と呼ばれる木製の貯蔵庫に保管しておき、
  出荷の時になってから 脱穀精製をするのです。
  そこまで実に大事に包まれていたコーヒー豆…。
  果実の甘み・旨み・香り が、ぎゅうっと凝縮して浸み込んでいます。

上の写真は、樹上で黒くなるまで完熟した状態。
なんだか、コーヒーじゃないみたいですね。
通常のコーヒーの実は 下のような状態で収穫するのですから。
  コーヒーの実


正確に言うと、
一番花黒くなるまで熟したものが、”ボイア”と呼ばれます。
因みに、
二番花で咲いた花の結実で、赤い実のものは”セレージャ”と呼ばれます。

こうして収穫した”ボイア”コーヒーの実は、もちろん粒の大きさがまちまちです。
その中から更に、大粒の実だけを選別して取り出したものが、
”スーパーボイア”としての地位(!)を確立するのです!


栄養をすべて実につぎ込んだコーヒーの親木。
自分を犠牲にしてしまうわけです。
この方法は素晴らしいけれども、コーヒー農園にとっては、すごいリスクなのです。
次のコーヒーを育てる体力がなくなるのですから、大量収穫の大農園ではそれを恐れてこの方法を取ることはまずありません。

今回の”ヴァージングランデ農園”も、小さな農園です。
イタリアからの移民、アバルデオ・コンチーニ氏が、家族経営で丁寧に栽培しているのです。
もともとはポテト農家で、1973年からコーヒー栽培を始めました。
なぜ、お芋からコーヒーに変えたのかな。やっぱり、コーヒー大国だから、かな。
立地がコーヒー栽培に最適の地域だったからかもしれませんね。
ミナスジェライス州の南部に位置する、南東部のサンパウロ州、
Mantiqueira山脈の裾にある、傾斜の高い高原にある農園なのです。
(ブラジルのコーヒーは、ミナスジェライス州が全体の53%を生産しているのだそうです。)

   ブラジルのコーヒー生産地
十勝毎日新聞社さんのWEBより



                  


そう、ブラジルという国はコーヒー大国。
生産地域はとても広く、環境も栽培の方法もそれぞれ違います。
初めてブラジルにコーヒーが伝わったのは、1727年でした。
ギアナ(ギニア)から、ブラジル北部のパラー州に植えられたのが始まりです。
その後生産量は拡大し、19世紀半ばにはブラジル経済が『コーヒーの時代』を迎えました。

それなのに、コーヒーの海外からの輸入が基本的に無いブラジル国内では、
コーヒーをブレンドすることが基本で、地域ごとの特徴を出すなどということは考えもしなかったようです。

2000年ころになって初めて、スペシャリティコーヒーに関心のある一部生産者たちによって品質への投資が始まり、
世界のコーヒーの品質コンテスト COE(Cup of Excellens) で高い評価を受けたあたりから、
モチベーションが上がってきました。
今では オーガニック栽培をしたり、欧州へ研修に行くバリスタが出始めたりして、
スペシャリティブームが起きています。


                 


ブラジルで「コーヒー」と注文すると、エスプレッソが炭酸水とセット提供され(炭酸水は口直し)、
みんな砂糖をたっぷり入れて飲むのだとか。
昔は”ブラジルコーヒー院”という組織が取り仕切っていたため、自国内では美味しいコーヒーが飲めなかったのです。
現在はコーヒー院も解体され、高品質コーヒーの需要も増加してきました。
近年はスターバックス等の影響で欧米タイプのコーヒー店が急増し、生クリームやミルクでのアレンジコーヒーのスタイルも。
昔と違って 高品質コーヒーの国内での需要も急増し、供給不足になってきているのです。
   ブラジルで出されるコーヒーと炭酸水


それでも生産地域は広い。そして、すべての生産者が高品質コーヒーを栽培しているわけではない。
つまり、ブラジルのコーヒーは、名前だけで判断すると危ない。
供給不足の時には Bランクのものが出回る可能性も高いからです。
輸入業者・焙煎職人の確かな見る目が必要ですね。
そして何よりも、
ブラジルでの生産地区全体のスキルアップが望まれるところです。


                 


基本的に、
バランスがよく、これと言った特徴がなく、コクも香りも少なめ、
ブレンドに欠かせない存在だったブラジル。
万能ではありますが、もの足りないものも感じます、もうちょっと何か…欲しいんだよね…という。
自国のコーヒーしか飲めなかったブラジルでは、他国の特徴あるコーヒーと比べることができなかったんですね。
しかし、ブラジル、目覚めたのです。
頑張ってほしいです!
これからの活躍が、楽しみです!


    目覚めたブラジルの中の、一地域の小さな農場の、
    愛情こもったスーパーボイア豆。
    さて。味わってください



                                 









テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

ストレートコーヒー | 19:00:00 | トラックバック(0) | コメント(8)
ホンジュラス 自然の力が生み出す味
ストラディバリウス
                     M-ON!MUSIC さんのページより


   ”ストラディバリウス”って、ご存知ですか?
   クラシック音楽好きの方なら知らない人はいないでしょう、
   …そう、あの素晴らしい音色のバイオリンです。

林業の業界ではよく知られていることのようですが、
『新月伐採』ということがあるそうですね。
11~12月の新月に伐採された木は、腐りにくくて長持ちするとか。


                 



・・・さて。今回は、ホンジュラスのコーヒーの話です。
バナナ王国 ホンジュラス。
貧富の差が激しく、深刻な貧困国。
世界一 治安が不安定と言われる国。

グァテマラ、エルサルバドル、ニカラグアに挟まれた中米の国です。
これら3国は、近年のコーヒーブームで抜きん出て人気のある味を出している国ですね。
でも、この間にある ホンジュラス のコーヒーは全く目立っていません。

洗練された味じゃなかったのです。
本来は、地形も気候も最高の生育条件が揃っているので、一緒にもっと有名になるはずでした。
生育の条件は良かったのです。
でも、収穫後の保存の技術が遅れていました。
加えて、コーヒー豆を輸送するインフラが整備されていませんでした。
生鮮食品であるコーヒー豆にとって、収穫後の扱いは大きな影響を及ぼします
ホンジュラスはこの扱いの悪さのせいもあって、長年評価が低かったのでした。


  日本という治安の安定した国で平和ボケしていると なかなか実感しにくいですが、
  そんな幸せを味わったことなく 貧しく危険の多い生活をずっと生きている人々にとっては
  コーヒーをゆったり味わう贅沢な機会があるわけではないでしょう。
  収穫した農産物の扱い方で 味・質が変わるなんて、
  教えてもらわないと分からないですよね。


1970年頃には、IHCAFEというホンジュラスコーヒー協会が設立され、
その協会がコーヒーの品質の向上と生産農家の支援を始めたそうです、
それからは(周囲のコーヒー有名国の陰に隠れながら)次第に品質が良くなって、
2000年過ぎ頃からはなんと、
(先月ご案内したルワンダと同じように) あの世界的なコーヒー品評会 COE(Cup of Excellence)で
高い評価が続くようになったのです。




そんなコーヒー生育の最高の環境条件を持っているホンジュラスには、
コーヒーの産地が結構あります。

ホンジュラスのコーヒー栽培地域
       ホンジュラスのコーヒー栽培地域 (ERIKOさんのWEB SITEより)

産地がたくさんあるでしょ。
知られてなかっただけだったんですね。


日本に輸出されているほとんどは MONTECILLOS(モンテシジョス)産のものが多く、
きれいな酸味、フルーツ感が満載 のコーヒーが多いようです。
『グァテマラの妹』みたいな味、 とでも言うかな。。。




                       



ところで。
おもしろいことを知りました。
…って、ご存知の方はたくさんいらっしゃるのかな。
ホンジュラスでは、コーヒー農家さんに限らず、農家さんには常識らしいこと。

『満月の時は、実が甘くなる』 のですってね。
だから、『月の満ち欠けに合わせて コーヒーの実の採取をする』のですって。
すごい時は、糖度計で、+4度 くらいに増加するのだとか。


その他の食物も、種まき時期が月の満ち欠けに関係していたりするそうです。
たとえば、
   フルーツ全般 は、 満月の時に蒔く。
   キャベツなどの葉物 は、 月が欠けていく時に蒔く。
   お芋など、土の中で育つもの は、 新月の時に蒔く。

ホンジュラスでは、そういうものなのだそうです。
なんだか、すごく感動しました。
自然の持つ力の力強さ、生き物ってすごいなあ、と。
人間が逆らってはいけないもの。
自然に従っていることが一番確かで正しい生存のしかたなのではないか、と。


思わず冒頭に書いた”ストラディバリウス”の話。
この素晴らしい音色のヴァイオリンは、
『新月伐採』…腐りにくく長持ちすると言われる”新月の時に伐採された木”を
使用しているそうです。


そして、


世界最古の木造建築と言われる”法隆寺”も、
そういう木を使って、建てられているのだそうです。。。


                       


ホンジュラスのコーヒー豆を販売するにあたって、
こんな素晴らしいことを知ることになりました。

コーヒーは、味だけでなく、こんなにも豊かな背景を持っているのです。



                                 








テーマ:コーヒー - ジャンル:グルメ

ストレートコーヒー | 21:50:00 | トラックバック(0) | コメント(4)
ルワンダのコーヒー~ココ・CWS・ハニー
アフリカの小さな内陸国 ルワンダの、Coko(ココ 又は チョコ)地区のコーヒー。
これまでにも月替りコーヒーで紹介して大好評だった”エルサルバドル ハニー” や”グァテマラ オレンジハニー” がありましたが、
これらと同じ精製方法 ハニー製法 で仕上げたコーヒーです。

おうっ?と拍子抜けしました。
アフリカのコーヒーだし。挽いた時の香りも
完全にアフリカっぽいしっかりした野性的なかおりだったのです、
なのに。
ドリップしてひと口飲んでみたら、なんと 意外にやさしく飲みやすいこと!
アフリカっぽい 『THE コーヒー』 的な味じゃないのです。

ルワンダって。
     ルワンダ地図
アフリカもアフリカ、タンザニアのすぐそばですよ?
この味は 想像できませんでした。


アフリカで最も人口密度が高い国 ルワンダは、平均標高1600mの高原地帯の国です。
通称 『千の丘の国』。
そのため、コーヒーの農地も 山間の狭い土地や傾斜地に限られてしまうので、
ルワンダのコーヒー農園というのは 小規模農園なのです。
ですから、コーヒー精選は各農園では行わず、
コーヒーチェリーを収穫後は CWS(Coffee Washing Station)と呼ばれる加工所に持ち込み、
そこで 選別→加工→乾燥 を行うのです。

     ルワンダのCWS
     コーヒー加工所 CWS(Coffee Washing Station)の一設備



                 


ルワンダの人々は、あまりコーヒーを飲む習慣がありません。
昔から、「コーヒーは薬だ」 とか 「高血圧や心臓病になる」 とか 色々な噂を信じていて、
今でもその思いが根を張っており、コーヒーを飲もうとしないようです。
カフェは一応あるけれど、
…ルワンダの人ほとんどはジュースやスムージーを選ぶのですって。

       ルワンダのカフェにて
現地のカフェで。ルワンダの人に人気のスムージー。
        コーヒーも一応メニューにあるけど、アレンジコーヒーなどが多いらしいです




そういう国ですから…


    気候はコーヒー栽培に最適であるのにも関わらず、
    
    土地が小さくて設備が整わない、

    コーヒーの木は”植わっている”けど 木と木の間隔もバラバラ、

    剪定という知識もない。(生産性の落ちた木をまた元気にするには剪定が必要なことを知らない。
     切ったら枯れる、切ったら収入が無くなる、と考えてしまう


    できたコーヒーの果実の品質が いいのか悪いのか を判断することもできない、

    そのため 買取価格が適正なのかどうかも判らない。

・・・そんな状態が続いていたのです。

   ルワンダ剪定の悪いコーヒーノキ
   左図:古木になって、幹の下部に枝がない (=生産性が悪い)
              
右図:下部に枝がないので上部の重さを支えられず曲がってしまっている          



                 ・・・


  そこで、
   アメリカの技術支援が入りました!
   コーヒー農家たちのレベルは少しずつ向上し、
   2008年、とうとう、アフリカで初めて、
   COE(Cup of Excellence=世界的なコーヒー品評会)大会が ルワンダで開催されることになりました!



そのおかげでルワンダが世界に意識されるようになり、
それとともに ルワンダの人々のおいしいコーヒーへの意識も高まり、
CWS=Coffee Washing Stationの数が急速に増えました。
CWSは農家への技術指導や貸付などもしています、
そうすると いい循環ができるのですね、
CWSの増加とともにまた、 農家の収入も生活水準も少しずつ良くなり、
コーヒー農家さんのモチベーションも上がって
  『もっともっと美味しいコーヒーを作ろう!』
  『もっと高額で取引されるようなコーヒーを目指そう!』
と、ぐんぐんぐんぐん成長してきているのです。


知らなかったことを吸収していくって、すごいことですね。
やっぱり何事も、モチベーションがいい結果に繋がるんですね。



実は、こんなに頑張っているのは、実は 女性や子どもたちなのです。
ルワンダには辛い辛い過去があります。
1994年に起きた 『ルワンダ大虐殺』 は、たくさんの命を奪いました。
その時に親族を失った女性や子どもたち、なのです。

   ルワンダ大虐殺
  大虐殺の写真や映像は、見続けることができないほど 残酷なものでした。

   女の人、子どもたち、頑張れ。
   コーヒーを通じて、きっときっとこの先、いいことがあるよ。


まだまだコーヒー豆の輸出量は アフリカの近隣諸国と比べると ほんの少しです。
   27万5千トン輸出のエチオピアからすると 6%、
   13万トン強輸出のウガンダからすると 12% にすぎません。
でも、コーヒー単価は ケニアに次ぐほどの高価格で取引されているのです!


                 



注目の成長国、ルワンダの 不思議とやさしい口あたり。
これこそ、苦しみを知る本当の優しさなのかもしれません。
丘の国に思いを馳せながら、

どうぞしっかりと、味わって下さい。



                                 



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この珈琲、どんなコーヒー? | 19:00:00 | トラックバック(0) | コメント(10)
ナチュラル!ナチュラル‼ ”エチオピア・グジ・ナチュラル”について
少々優しめの月替りコーヒーが続いたので、
この辺で びっくりものを紹介します。
今月の月替りコーヒー ”エチオピア グジ ナチュラル”です。
有名どころでないコーヒー、なのです。

もともと、グジでもコーヒーは栽培されていて、
それでもその豆は ”シダモ”の豆としてまとめて扱われていたようです。

ところが近年、”イルガチェフ”のように品質が高いものは
シダモからいわば『独立』して扱われるようになってきました。
”グジ”も、”イルガチェフ”と並ぶ高品質な豆として注目され、
取引されるようになったのです。


”グジ”というのは地名。どこにあるかというと、

グジ 地図

こんなところなんですね。

実は最初、「イルガチェフのすぐ近くです」と聞いていました。
それで必死に場所を探したのですが見つからず、
やっと正しい位置を知りました。

  イルガチェフの近くじゃないじゃないか!
  しかも、『シダモ地区』の中にないじゃないか!
  ・・・ただ単に、「シダモとまとめて」扱われていただけだったんですね。



エチオピアでは、

  〇 ”コーヒー”という名前の由来になっている  中西部のカファ地方、
  〇南部の シダモ地方・ジンマ地方、
  〇中東部の ハラー地方、

が主なコーヒー生産地ですが、

地図から見ると、どう見ても グジ は ジンマ地方あたり なんですけど、
・・・そのあたり、定かではないので、どなたかご存じの方いらしたら、
どうかご教示ください。。。


                   


さて、
味は、というと。


・・・試飲なさると、皆さんまず、 沈黙  です(笑)
だって、何て表現したらいいのか分からないんですもの、この風味。
何の香りか、何の味か、
複雑に複雑に複雑に絡み合って、・・・なんともユニークで魅力的!なんですけど、
それが”いい”とか”悪い”とか、判断しかねる、その範疇を越えている、
いやユニーク!実にユニーク!としか表現できない味なんです。


  小さい頃、山道で見つけた赤い実を食べてみた時の思い出の味?
  田舎のおばあちゃんの、おいしいお漬物の味?
  いや、フランスの三ツ星レストランの一皿のグルメ料理?


分からない・・・


しかしとにかく、
コーヒーの苦味の味とはほど遠い、植物系の野生の風味のはじける、
明るい華やかさのある風味、なのです。



                      



なぜこんな個性の強い味なのでしょう、
そもそも エチオピアという国のコーヒーは
だいたいはこんな感じの個性があるにはあるのですが、
この『強烈さ』には、別の理由があります、


  それは、”ナチュラル”ということ。


”ナチュラル”?って、どういうことか と言うと、
コーヒーの実 から、生豆をとり出す時の、ひとつの手法です。



コーヒーの実からコーヒーの生豆をとり出す方法は、
大きく分けて現在は3種類、あります。

  〇ナチュラル(=乾式、自然乾燥式)
  〇フル・ウォッシュト(=湿式、水洗式)
  〇パルプトナチュラル(=セミ・ウォッシュト、半水洗式)


の、3つ。

( )内を見るとだいたい分かりますが、収穫したコーヒーの実を
  そのまま(実がついたまま)乾かす か、
  水に浸けて果肉をとってしまって洗ってから乾かす か、
  その中間か、
の、違いです。


水を使用する『フル・ウォッシュト』と『パルプトナチュラル』は、
乾燥前に果肉を取り除いてしまうので スッキリと洗練された味に仕上がります。
しかし、
実のままダーッと広げ、果肉の水分がなくなるまで乾燥させてから脱穀する『ナチュラル』は、
熟した実の風味と発酵した風味が複雑にしみこみ
フルーツ?花?果てはワイン?のような味わいに仕上がるのです。


     実が付いたまま乾燥させる


                      



その、昔ながらの製法による野性的で素朴で自然な風味が、
すべての人にとって 美味 とは限りません。
少し前まで『フル・ウォッシュトコーヒー』の方が 飲みやすくきれいな味だと
ブームになっていたのですから。
この数年は、モカに代表される『ナチュラルコーヒー』の独特の個性感が見直されるようになりました。



ひとり時間や 定年後のゆったり時間、
多忙な毎日のストレス解消のひととき、などを大切にしようとする人々が増え、
ゆっくりとさまざまな味の一杯を楽しむ ということを
生活に組み込む方が出てきたのかもしれませんね。


「こんな味って、・・・あるんだぁ!」

じっくり楽しんで下さい。
その価値のある、コーヒーですよ





                                 







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この珈琲、どんなコーヒー? | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
パプアニューギニア マウントハーゲン
今月の月替りコーヒーは、久しぶりの登場です、
やさしいやさしい『パプアニューギニア・マウントハーゲン』。

前回は同じパプアニューギニアでも秘境の地、『プローサ農園』のものでした。
今回はそのプローサ農園のある ゴロカ から 一つ山をはさんで少し西にある、
マウントハーゲン です。

マウントハーゲンの位置

味は大きくは変わりません。

強いて言えば、プローサ農園より少し”輪郭がはっきりした”感じかな。
とても穏やかで、高齢の方にも人気のあるコーヒーです。

香りはとても不思議な豊かさを持っていて。
特に『蒸らし』が終わった時点くらいの香りを嗅ぐと、
なんだか異国の地が脳裏に浮かぶほどです。
・・・で、えっ?どんな味?と思うのですが、
味は奇抜ではなく、苦味も酸味も本当に ほど良いほど良い、
すーっと入ってくるコーヒーなのです。



                      

               

パプアニューギニアという国は、『地球最後の楽園』と呼ばれるくらい、
土地の大半が山岳地帯です。
気温が高そうなイメージがありますが、ほとんど”山”なので
低地では平均27℃くらいで暑くても、
高地では平均18℃くらいで快適なのだとか。

コーヒーは山の高いところで栽培されます。
高いところは、『一日で一年の気候を繰り返す』と言われるほど 一日の寒暖差がとても激しく、
コーヒーにとっては絶好の環境。
身がしまって、高品質な、味のいいコーヒーができるのです。

この気候環境は、ジャマイカと似ています。
だから ブルーマウンテンの苗がこの地に移植されたのですね。
(過去には日本で、パプアニューギニア産のコーヒー豆を”ブルーマウンテン”と偽して
販売していたこともあったそうです。)

マウントハーゲンももちろん、高いところにあります。
”マウントハーゲン山”の南東側の山麓、
標高1677mのところにある、中央高地最大の都市です。
この辺りは昔、ドイツ領だったことがあるので、山が『Hagen』というドイツ語で名付けられたようです。
(ちなみに、Hagen-DatzハーゲンダッツのHagenは、デンマークのコペンハーゲンのHagenなんだそうですね。)




                    


刺激も特徴も強くない、誰にでもなじむコーヒーです。
はっきり言いますと、
ブルーマウンテンの上品さには全くかないません。
豆の形は、ものすごく整っていて綺麗ですが。
味として、
コーヒーにインパクトを求める人にとっては物足らないかもしれません。

でも、
こんなに 他の何をも邪魔しない味のコーヒーというのは
コーヒーの中でおもしろい存在だと思います。
  どこの集団にも1人いるような、
  ”えっ 今日あの人居た?” 
  ”ああ、居たみたい。いたいた”


「コーヒーを飲んでいる」と意識がないまま、飲み終わっているかも(笑)




                                  







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ストレートコーヒー | 21:30:00 | トラックバック(0) | コメント(2)
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